ブリッジSEは、別名でブリッジエンジニアやブリッジシステムエンジニアと呼ばれることもある。エンジニアなどの人材不足から、人件費や開発費のコスト削減の手段として注目されているのが、海外企業や海外の法人企業に委託するオフショア開発だ。
オフショア開発には、現地の優秀な人材を確保できるというメリットがある。ブリッジSEは、国際化に伴って生まれたSEのことを言う。言うなれば、ブリッジSEは日本の企業と海外企業のあいだで、橋渡し的な役割を担う人材である。
一言で橋渡し役と言っても、業務内容は多岐に渡っている。
ブリッジSEにとって、IT技術は大前提である。フリーランスエンジニアとしての実力を十分に備えているだけでは、ブリッジSEの役割を担えない。
日本企業と海外企業が協働して行うプロジェクトにおいて、注意しなければならないのは言語の違いだけではない。文化や価値観の違いを理解して、交渉に臨む必要がある。プロジェクトマネージャーとしての経験と知識を持ち、言語と文化の相違を熟知していなければならない。
例えば、日本では常識なことが、海外では非常識なことがある。国民性や習俗の違いを理解し、現地のエンジニアが理解できるように、品質や機能の詳細を解説しなければならないのである。
ブリッジSEの役割は、日本企業と海外企業の間で少しでも食い違いが生じないように調整し、なおかつプロジェクトを成功させることだ。異言語コミュニケーション能力はもちろんのこと、市場を適切に分析する能力や交渉術が重視される。